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、脳梗塞や脳出血の後遺症でリハビリ中のみなさま、病気になって最初の病院でやったリハビリを覚えていますか?
明瞭に覚えていらっしゃる方、全く記憶にないという方もいらっしゃるかと思います。普通に会話もできていたのに、後から思い出せないなどというエピソードも多く聞かれます。それほど脳卒中という病気は脳に大きなダメージを与える病気ということでしょう。
私(施設代表)は20年以上にわたり大学病院で勤務してきましたので、脳卒中の超急性期のリハビリテーションも多く経験してきました。この記事では、急性期リハビリテーション(発症して2週間くらいまで)がその後のリハビリに与える影響をお伝えします。
2. 体位管理と褥瘡予防
患者の体位を適切に管理することは、褥瘡(床ずれ)の予防や呼吸機能の維持に重要です。定期的な体位変換を行い、皮膚の状態を観察し、適切なクッションやマットレスを使用して皮膚を保護します。
3. 呼吸リハビリテーション
脳卒中後は呼吸機能が低下することがあり、肺炎などの呼吸器合併症を予防するために呼吸リハビリテーションを行います。
4. 早期の座位および立位訓練
可能な限り早期に座位や立位を取る訓練を行うことが重要です。これにより、循環機能の改善、筋力の維持、バランスの回復を促進します。座位保持や立ち上がり訓練を行い、徐々に起立や歩行へと進めます。
A Very Early Rehabilitation Trial for Stroke(AVERT)trialという研究結果を受けてその効果が議論されています。
Efficacy and safety of very early mobilisation within 24 h of stroke onset (AVERT): a randomised controlled trial Lancet 2015; 386; 46-55
(発症24時間以内に開始される脳卒中超早期介入の効果, 2015)
オーストラリア、イギリス、ニュージーランド、マレーシア、シンガポールで実施。
標準的リハビリと、超早期介入リハビリとの効果を脳卒中患者2104名を対象として比較。
modified Rankin Scale 1と2(日常生活が自立している)を望ましい結果とするならば、通常リハ群の方が超早期介入リハ群よりも良好な結果が得られた、とされています。
その後この結果について議論になり、必ずしも超早期の介入が良いわけではないということもわかりました。長い連続したリハビリ介入よりも、短い10-30分程度の介入を頻回に行っていく方が早期リハビリとしての効果があるとの意見もあります。
このように、24時間以内の超早期リハビリについては議論の余地があり、日本のガイドラインでは発症後24時間から48時間以内の離床開始が推奨されています。
ここから先は私の経験に基づく意見です。
可能な限り早い段階で立つことは必要ですが、立つまでの過程をどのように行うかがとても重要です。
重症度によりますが、完全に他動的に立たせることや非麻痺側を多く使って立つ練習は、その後の回復過程に影響を及ぼします。
脳卒中後の回復とは?に記載したように、”回復”と”代償”は違います。脳の回復が不十分な急性期では適度に頑張る必要があります。それぞれの脳の自然回復に合わせて必要な負荷を提供します。私の経験では、セラピストが助けすぎていることが多く、患者さんに必要な情報を提供しないまま他動的に離床させているように思われます。その結果、患者さんは代償を強くします。これを覚えてしまうと回復期以降でのリハビリでやることが増えてしまいます。
リスク管理はもちろん重要なのですが、患者さんができることとできないことを良く観察し分析することが重要です。発症後一番最初に起きる時から運動の質にこだわって介入できるセラピストが増えて欲しいと願っています。
患者さんの脳の自然回復に合わせて最適な援助を行うリハビリが急性期リハビリテーションで必要なことだと考えています。
いかがでしょうか?
当施設にいらっしゃるお客様は、自費リハビリにたどり着くまでにいくつかのリハビリを経験されていらっしゃいますが、その経過から私が学ぶことはとても多いと感じています。急性期の経験を忘れずに、今やるべきことを提供したいと思います。
本記事をお読みいただき、急性期リハビリテーションの質的介入に興味をお持ちの方はメール、フォーム、お電話からお問い合わせください。急性期病院の院内教育もお引き受けしております。
この記事について
作成日:2024年5月29日 作成者:大槻 暁
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